栗拾い
●クリの歴史
クリは、「ブナ科クリ属」の落葉樹の果実で、アジア、欧州、北米に分布しています。シナグリ、ヨーロッパグリ、アメリカグリ、ニホングリなどがあります。日本では古く縄文時代から食べられており、広い地域で栽培されていたようです。ニホングリが一番大きく水分が多いので、調理に適しています。二ホングリの品種は、200種類以上あり、山野に自生するのはシバグリ、またはヤマグリと呼ばれます。栽培品種はシバグリが改良されたもので、実が大粒になっています。
ちなみに、フランス語の「マロン」というのは、本来はトチノキ科のマロニエの実のことです。当初、マロニエの実を使ってマロングラッセを作っていたのですが、その後、クリの実で代用するようになったため、マロンがクリを意味するようになったと言われます。
●美味しいクリの見分け方
・木から落ち、地面にある実が熟している
・イガがしっかり開き、ふっくらと丸みがあり、皮の表面に艶がある
・手に持った時に少し重く感じる方がよい
●クリの採り方
クリのイガイガは意外に鋭くてケガをすることもあり、素手で触るのは禁物です。あわててつかむと、手を突き刺さる恐れがあります。ケガをしないように両方の靴でイガを踏んでおいて、十分注意しながら、ゆっくりと実を取り出します。
●美味しいクリの食べ方
クリの実は、渋皮と鬼皮という2種類の皮に覆われています。お湯の中に2〜3時間つけておくと鬼皮が柔らかくなり、むき易くなります。また、軽く茹でてから冷まし、冷蔵庫で冷凍しておいたクリを解凍すると、渋皮まで楽にむくことができます。急ぐ場合は、圧力鍋を使います。湯気が出てからクリを入れて約3分、火を止めてから約10分でOKです。蒸すか茹でるかすると、皮が柔らかくなり、包丁で簡単にむけます。
●クリの効能
クリには、筋肉や骨を丈夫にする働きや、血液の流れを良くする働きがあると言われています。1日に6〜7個食べるだけで、成人が1日当たりに必要とするビタミン類の所要量を満足し、食物繊維が豊富なため便秘の解消になります。さらに、脂質が少ないことからカロリーの取り過ぎを気にする必要がありません。また、渋皮には抗がん物質のタンニンが含まれているので、渋皮煮にして食べると効果的です。
●クリの栄養素(100g中の含有量)
カリウム 500 mg、リン65 mg、ビタミンB1 0.13 mg、ビタミンC 22 mg
●栗(クリ)園:9月中旬〜10月中旬
しい茸園有馬富士
079-564-5599 |
JR宝塚線「新三田駅」で下車、送迎バスで約5分 |
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