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龍泉閣スタッフブログ
「いっちゃん、泊食分離事業の一環で、お客さんに有馬を歩いてもらいたいねんけど、総合案内所から温泉寺に行って、魚屋道を登って、途中で癒しの森の炭屋道から下りて、高塚の清水で水を飲んで帰ってきたらどれぐらいやろう?」
うーーん、どれくらいかなぁ?2時間はかからへんけど、1時間ではむりかなぁ・・・
とりあえず、行ってみよう!(久しぶりのウォーキング&トレッキングなんで、少し不安です。やせるぞ。)
まずは、龍泉閣から、『ねね橋』まで歩き、いよいよスタートです。
ねね橋の『もみじ』が、少し紅葉していました。ここのもみじは毎秋一番初めに紅葉します。
では、観光案内をしながら、歩いていきたいと思います。
ねね橋 11:41 です。
太閤通りを阪急バス有馬バス停のほうに歩き、湯本坂を上っていきます。
『金の湯』の周辺は、観光客の皆さんで賑わっていました。無料では入れる足湯もありますので、濡れタオルは必携です。
金の湯 11:44 です。
『有馬玩具博物館』もお子様連れのお客さんがたくさんいらっしゃいました。お子様向けの体験教室もたくさん開催されていますので、おすすめです。
『湯本坂』の古い街並みを歩きます。道幅が少し狭いので、車に気を付けてください。一方通行なので、車は上からやってきます。
湯本坂の途中で、『御所泉源』の方に向かいます。
御所泉源 11:46 です。
御所泉源の向かいには、『一願不動地蔵』となにやら変わった賽銭箱が・・・
実は、この賽銭箱、お賽銭を入れてみると、『上を向いて歩こう』が流れてきます。
さらに、その後、お経が流れてきます。
この一風変わったお地蔵様の発案者は、元有馬小学校の校長先生で、有馬の工房で、お蕎麦屋さんを営んでいる北村さんです。
北村さんは、有馬温泉のホタル博士で、龍泉閣で育てているホタルも、監修していただいています。
さて、この一願不動地蔵。地蔵様のある岩の側面を見ると、『磨崖仏』が彫ってあります。
この磨崖仏は、戦国時代の初め頃のものといわれています。
?磨崖仏?
磨崖仏(まがいぶつ)は、そそり立つ岩壁や岩壁を龕状に彫った内側に刻まれるなど、自然の岩壁や露岩、あるいは転石に造立された仏像を指す。切り出された石を素材に造立された石仏(独立石仏)は移動することが可能であるが、磨崖仏は自然の岩壁などに造立されているため移動することができない。
日本の磨崖仏の造立開始時期は平安時代初期までさかのぼると言われ、狛坂寺址の三尊磨崖仏(滋賀県栗東市)は最初期の事例とされている。平安時代前期から後期に移行すると、各地に多くの磨崖仏が盛んに造立されるようになり、分布は九州地方、近畿地方、関東地方、北陸地方、東北地方に広がった。中でも大分県には全国の磨崖仏の8割近くが集中していると言われる。
実は、磨崖仏ファンです。
歩いていて、大きな岩があると、ついつい磨崖仏を探してしまいます。
さて、不動坂を少し上ると、『温泉寺の鐘楼』が見えてきます。
毎年、大晦日には、除夜の鐘が撞かれ、有馬温泉に鐘の音が響き渡ります。
『温泉寺』は、薬師如来のお導きで有馬を訪れ、有馬温泉の開祖とされる行基上人によって、724年に建立された古刹で、江戸時代の中期以降は、禅宗黄檗派になっています。
その後、鎌倉時代の初めに温泉を再興された仁西上人を中興の祖と仰いでいます。毎年1月2日には、行基上人像と仁西上人像を神輿に乗せて、有馬の温泉街を練り歩いた後、初湯で沐浴していただく入初式(いりぞめしき)が古式ゆかしく行われます。
温泉寺は、かつては、本堂の薬師堂を中心に湯泉神社(湯山三所権現)や別当権現坊などがある大きなお寺でしたが、幾度もの火災に遭い、次第に衰退してきました。1576年に全山に及ぶ大火災で焼失しましたが、直ちに北政所『ねね』によって再建されました。 その後、再び火災があり、1582年に現在の薬師堂が建立されました。
また、温泉寺のお堂の両脇には、鎌倉時代末の作とされる五輪塔が2基ありますが、左側が平清盛(総高267cm)と右側が慈心坊尊恵(総高232cm)の五輪塔と伝えられています。
慈心坊尊恵は、清澄寺(宝塚市清荒神)から温泉寺清涼院に移ってきました。自ら書き記した『冥途蘇生記』(清澄寺蔵)や『平家物語』によると、1172年に閻魔庁の法会に招かれ、自分の後生を尋ねたついでに、清盛が和田の浜で千僧供養を営んだと伝えました。すると、閻魔大王は喜び、清盛が高僧・慈恵僧正の化身で天台の仏法を護持するために再誕したと告げて、大王が毎日3度、清盛を礼賛して読む偈文を託しました。尊恵は蘇生してから閻魔大王の文を清盛に届け、清盛を大いに喜ばせたと言われています。
金色に輝く薬師如来像が、日光菩薩、月光菩薩と十二神将とともに祀られています。有馬温泉には、行基上人が、ある日、皮膚のただれた病人のうみを口で吸い取ってやると、たちまちその病人が薬師如来の本身を現じたという昔話が伝えられています。
温泉寺については、有馬温泉誌をもとに、もう少し掘り下げてみようと思います。
温泉寺 11:47 です。
ねね橋?温泉寺までは、6分でした。
すごく狭い範囲に、商店街、泉源、寺町が集中しています。
これからは、足を少し延ばして、山に登ります。
いよいよ、ウォーキング→トレッキングになります。
さあ、何時間で帰ってこられるか!がんばるぞー(^O^)/
秋の有馬温泉を歩く その二へ続く。
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