オルゴールミュージアムと桜の名所『善福寺の糸桜』
オルゴール館

オルゴールミュージアムと桜の名所『善福寺の糸桜』

今回の有馬ナビでは、六甲山にあるオルゴールミュージアム『ホール・オブ・ホールズ六甲』と有馬温泉の桜の名所『善福寺の糸桜』をご紹介します。
有馬温泉から車で約30分の六甲山上にある、オルゴールミュージアム『ホール・オブ・ホールズ六甲』で、小鳥がさえずり、風もさわやかな、美しい自然の中に響き渡る、オルゴールなどの自動演奏楽器の音色をお楽しみください。
また、桜の名所として古くから有名な『善福寺の糸桜』は、有馬温泉の春のお薦めスポットです。 桜咲く春の有馬温泉をお楽しみ下さい。
オルゴール・ミュージアム『ホール・オブ・ホールズ六甲』の皆様、撮影のご協力ありがとうございました。

六甲山ドライブマップ

六甲山ドライブマップ

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ホール・オブ・ホールズ六甲
「ホール・オブ・ホールズ六甲」は、六甲山上のドライブウェー沿いにあり、高山植物園に隣接した、緑豊かな自然の中にそびえるドイツ風のしゃれた建物です。

1994年7月に開館し、1996年11月、自動演奏楽器専門の博物館としては、全国で初めて博物館相当施設に指定されました。
19世紀後半〜20世紀初頭、欧米で製作され、ノスタルジーを感じさせる優雅なフォルムを持つ、世界的に貴重なアンティーク・オルゴールのほか、自動演奏オルガン、自動演奏ピアノ、自動演奏ヴァイオリンなど様々な自動演奏楽器、自動人形などが多数展示・実演されているオルゴール・ミュージアムです。
ホール・オブ・ホールズ六甲 スタッフ
『ホール・オブ・ホールズ六甲』の
細見さん、松原さんです。

1時間おきに、毎時00分から約30分間、オルゴールなどの自動演奏楽器の実演が行なわれ、美しい音色を楽しめます。
中でも人間のように繊細な動きをする自動人形、高さが約5m、幅約8mもある世界最大級のダンス・オルガンの迫力ある演奏など、楽器のイメージを覆すようなユニークな展示品に出会えます。

時を越えて心に響く、素朴なオルゴールの音色に耳を傾け、ゆったりとした時間を過ごすことをおすすめします。
また、無声映画の上映や豊富な品揃えのミュージアムショップも必見です。
■オルゴールの起源
オルゴール
調律した鐘を組み合わせて音楽を演奏する楽器をカリヨンと呼びます。
18世紀末にスイスの時計職人、アントワーヌ・ファーブル氏が鐘の代わりに調律した櫛の歯の形をした金属片を使用した音楽装置を考案、これがシリンダー・オルゴールの原型といわれています。
その後、19世紀後半にかけて、スイスでは、シリンダー・オルゴールが盛んに製造されました。
今でも、スイスの「リュージュ社」は、その伝統を伝えていて、有名です。
しかしながら、現在、オルゴール生産が最も盛んなのは、日本です。世界の生産量の実に8割近くを占めています。
■「ホール・オブ・ホールズ六甲」の施設・展示品のご案内
オルゴール制作スタジオ
◇オルゴール制作スタジオ
自作の曲や思い出の曲、オルゴールにしたい一曲を専門技師がシリンダー・オルゴールに仕上げる工房です。お気に入りのメロディが流れる「音の宝箱」をオーダーメイドできます。編曲から調律、曲の記録に至るまで、すべて手作りです。
200年の歴史のあるオルゴール作りの原点に戻り、機械に任せるのではなく、1台1台、心を込めて丁寧に仕上げます。
ここでは、金属製の櫛の歯が18本ある「18弁オルゴール」(演奏時間、約15秒の繰り返し)、および、歯が30本ある「30弁オルゴール」(演奏時間、約30秒の繰り返し)という2種類のオルゴールを制作しています。
また、制作工程をガラス越しに見学できます。

オルゴール制作スタジオ スタッフ
製作スタジオの藤田さんと
●制作の工程●
[1]ご希望曲の指定
ご注文の曲をCD、カセットテープ、楽譜で指定します。曲名しかわからない場合は、ご相談ください。オルゴールには音楽的な制約が多く、原曲のイメージと出来上がりが異なってくる場合もあります。

[2]編曲
演奏時間は約15秒間か、30秒間なので、ご希望曲のどの部分をオルゴールにするのか決めます。オルゴールは曲のエッセンス部分のみを奏でるものです。また、オルゴールの奏でるメロディは、楽譜に載っている音を全て使うわけではなくて、オルゴール用に音を選んで編曲し、そして、その五線譜上の音符を数式に置き換え、数表にします。

オルゴール制作の工程
[3]メロディを記録するシリンダーの作成
その数表に従って、筒形のシリンダーに小さなピンを打ち込むための穴をたくさん開けます。演奏のバランスを整えるため、打ち込むピンの角度も決められていて、専用の機械で0.35mmの穴をスポッ、スポッと開けていきます。
磁石になっているタガネに直径0.4oのピンをくっつけ、ハンマーでタガネの先がシリンダーに触れるまで真っすぐたたき、1本1本、根気よく打ち込んでいきます。「18弁タイプ」では70〜80本、「30弁タイプ」では200本近いピンが使われ、シリンダーの回転によって、順に櫛の歯を弾いて美しい音を出します。シリンダーの重みで、音の響きが異なるため、シリンダー内に松脂(まつやに)を流し込み、最後に、ピンと櫛の歯の当たりを均一にするため、ピンの先端を研磨します。

オルゴール制作の工程
[4]調律(櫛の歯の調整)
ご注文の曲ごとに、櫛の歯を先端に砥石のパーツをつけたグラインダーで1本1本、削り、調律作業を行います。砥石と金属がこすれ、ジリジリと音を立てながら火花が飛び散る精密な作業の連続です。歯はド・レ・ミというように音階順に揃っているのではなく、曲に必要な音だけが並んでいます。持続音を出す場合は、同じ音を隣り合わせに並べ、ピンの位置で音が続くように調整します。削る位置によって音が高くなったり、低くなったりします。さらに、各音のピッチを微妙に調整し、心地よい響きを生み出すのが調律担当者の腕の見せ所です。

[5]機械部分の組み立てと箱への組み込み
シリンダーと櫛の歯をゼンマイのついた台座に固定します。ここで重要なのは、ピンがどの程度の深さで櫛の歯を弾くのかという設定です。最後に機械部分を箱に組み込みます。箱はヴァイオリンなどのボディにあたる共鳴体です。箱は数種類用意されていて、その中から選べます。

◇オルゴール組み立て体験工房(1ヶ月半前までに予約が必要です)
オルゴール制作工程で重要な「櫛の取り付け作業」を体験できます。オルゴール作りの中で最終的に音色を決定する重要な作業です。約1時間の作業時間で、お気に入りの音色のオルゴールを作ることが出来ます。
<曲目>"おじいさんの古時計"、"スタンドバイミー"、"マイウェイ"、 "川の流れのように"、"赤とんぼ"、"虹の彼方に"、"戦場のメリークリスマス"、"エリーゼの為に"、"雨に唄えば" など幅広いジャンルの曲目がありますが、その都度変更されます。
・料金:1500円(材料費・指導料・税込みですが、入館料が別途必要)
・定員:10〜40名(小学生以上が対象:40名以上の場合は、ご相談下さい)

◇サロン・コンサート
オルゴールの演奏をじっくり楽しめます。少人数でのアットホームなコンサートです。楽器や音楽について、いろいろなお話をしながら、心安らぐひとときをお過ごし下さい。リクエストや質問もしてみては。

◇ミュージアム・シヨップ
ミュージアム・シヨップ
可愛い人形から高級品、アンティークまで、豊富な種類のオルゴールやオリジナルCDなどが揃っている、博物館直営の本格的な専門店です。神戸や六甲の思い出に是非お立ち寄りください。かわいいグッズが、たくさんあります。

ミュージアム・シヨップ

◇コレクションのラインナップ
まだ蓄音機やラジオが普及していなかった時代、美しいメロディや音楽を一つの箱に結晶化させたくて作られたオルゴールや自動演奏楽器は、世界中の人々を夢中にさせ、宝物のように大切に扱われました。数多い展示品の様式、フォルム、微妙な音色の違いをお楽しみください。
自動演奏オルガン
ヴェルテ2型
(a)ヴェルテ2型(オーケストリオン:1900年頃 ドイツ製)
パイプオルガンの音色に打楽器を加え、まるでオ−ケストラのような本格的な演奏をし、19世紀末の欧米では、上流階級や富豪たちに人気がありました。現在、完全演奏できるものは世界でも数少なく、貴重なものです。
ハーヴェスト
(b) ハーヴェスト(ストリート・オルガン:1991年 オランダ製)
欧州の街角で演奏され、多くの人々に親しまれてきたストリート・オルガンの、懐かしさ一杯の音色は私たちの心を和ませてくれます。
デカップ・ダンス・オルガン ケンペナー
(c)デカップ・ダンス・オルガン"ケンペナー"(1938年頃 ベルギー製)
高さ約5m、幅約8mという世界最大級のダンス・オルガンです。その迫力ある演奏、多彩な曲目数は聴く者を楽しませてくれます。"ケンペナー"という愛称があり、移動式のダンステント、ダンスホール、カジノなどで楽団の代わりとして活躍していました。
自動演奏ヴァイオリン
フォノリスト・ヴイオリーナ
(a)フォノリスト・ヴイオリーナ(1910年頃:1993年複製)
ピアノの演奏にのせて、3挺のヴァイオリンがメロディを奏でます。1910年にブリュッセルで開催された博覧会に出品され、世界7不思議に加わる8番目の不思議だと評されました。複製でも世界に十数台しかありません。
デラックス・ヴィオラノ・ヴィルトゥオ−ソ
(b) デラックス・ヴィオラノ・ヴィルトゥオ−ソ(1925年頃 アメリカ製)
当時の最新技術だった電磁石を組み込んだ楽器で、2挺のヴァイオリンとピアノを巧みに演奏していきます。
ディスク・オルゴール
ロッホマン オリジナル 172型
ロッホマン"オリジナル"172型(1904年頃 ドイツ製)
パウル・ロッホマン氏はディスク・オルゴールの実用化に成功し、ロッホマン"オリジナル"社を設立。数々の名品の中でも、特に「172型」は、オルゴールとベルの音色を組み合わせた美しい響きを味わえます。
シリンダー・オルゴール
サブライム・ハーモニー
サブライム・ハーモニー(1880年頃 スイス製)
19世紀半ば以降、完成度を高めていったシリンダー・オルゴール。サブライム・ハーモニーは発音体の2枚の櫛の調律をわずかにずらして、心地よい音色を響かせます。

◇ミュージアム・カフェ
ボンゴレロッソスパゲッティーマサラカレー 桜ティー
博物館内にあるカフェです。色々な種類の飲み物の他、カレーやスパゲッティーもあります。脂肪分の少ない上質の牛肉を使用し、ブレンドスパイス(マサラ)で仕上げた「マサラカレー」、トマトとアサリの「ボンゴレロッソスパゲッティー」がオススメです。
また、桜の香りが広がる「桜ティー」(期間限定)も季節感いっぱいでとてもおいしくいただけます。
9:30〜16:30の営業です。
(オーダーストップ16:00)
入館料 大人1,000円・小人500円
六甲高山植物園との共通入園・入館券:大人1200円・小人600円)
休館日 木曜日(夏季・祝日は無休)・12/31・1/1
住所 〒657-0101 神戸市灘区六甲山町北六甲4512-145
TEL 078-891-1284
URL http://www.hanshin.co.jp/hall/




有馬温泉 善福寺の糸桜有馬温泉 善福寺
有馬温泉観光総合案内所の手前の石段を上ると善福寺があります。
このお寺は、行基が開基し、仁西が再興しました。

ここに祀られている聖徳太子像は、鎌倉時代の作で、国の重要文化財です。
また、善福寺に伝わる大ぶりの茶釜は、阿弥陀堂の住職の頭の形を面白がった秀吉が千利休に命じ、その形に似せて天下一与次郎という釜作りの名人に作らせたところから、「阿弥陀堂釜」と名付けられています。

善福寺 境内

山門をくぐると、しだれ桜の大木があります。
樹齢200年を超える一重のしだれ桜は、「糸桜」と呼ばれ、神戸市民の木、および神戸の名木に指定されています。
桜の名所 善福寺
夜間はライトアップされ、太閤通りや阪急バス有馬案内所から美しい桜を眺めることができます。


龍泉閣スタッフ
今回の有馬ナビでは、『ホール・オブ・ホールズ六甲』と『善福寺の糸桜』をご紹介しました。
龍泉閣の「龍泉閣写真館」では、有馬温泉の桜情報をご紹介していきます。春の有馬温泉や六甲山は美しい花と緑が一杯で、大層にぎわっています。ぜひ、有馬温泉へお越し下さい。2003/3/19(明)

※このページは2003年3月に発行されたものです。
最新の有馬温泉と周辺観光地の情報『龍泉閣日記』をご覧ください。

龍泉閣日記

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