善福寺の前の狭い石畳の坂道を上ると、両側はかつての温泉宿を偲ばせる三階建ての家が今も面影を残している。
度々有馬を小説の舞台にした谷崎潤一郎が着流しで坂道を歩いてくる・・・・・
ふと、そんな思いにさせる町並みである。
土産物店が建ち並ぶ神戸電鉄有馬温泉駅周辺。
有馬の長い歴史の中に息づいてきた工芸品は、今も人々の心を引き付けます。
顕如上人が有馬土産としてねねに有馬籠を贈ったとの記録があり、有馬温泉のお土産として、有馬籠は大人気です。
また、太閤秀吉とともに有馬を訪れた千利休の求めによって、茶道具として作られた竹細工は、今も茶道家からの注文がたくさんあります。
神戸電鉄有馬温泉駅を出て右手に行くと、すぐに目に入るのが「ゆけむり広場」。
中央には湯けむりに見立てた滝、右手には有馬温泉を愛した太閤秀吉の像が有馬川を挟んで、ねね像と見つめあっています。
有馬温泉街の中心部でひときわ目立つ、赤い欄干の「ねね橋」。
有馬に別邸まで建てたねねは、秀吉と金泉につかり、しばしの戦乱を忘れる時を過ごしたのかもしれません。
聖徳太子によって創建(五九三)。
江戸時代、大火で焼失し、九年後の天明二年(一七八二)に再建されたのが現在の建物です。
寺宝の厨子は、徳川五代将軍綱吉公の母、桂昌院殿の寄進。
阪神淡路大震災で被害を受けた庫裡の再建の際、床下から太閤秀吉の湯山御殿の遺構の一部が発見されました。
⇒境内の豊太閤の塔
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