丹波篠山の観光スポット(前篇:歴史探訪スポット)

有馬温泉の北30kmの辺りに篠山盆地があり、その西隣には丹波盆地があります。この丹波篠山地方は、自然も豊かで京都からも近いため、古くから栄えてきました。篠山にも丹波にも、昔懐かしい城下町の風情が残っています。立杭焼きの窯元や歴史村、酒造記念館など、数多くのオススメ観光スポットがあります。栗・松茸・黒豆などの産地としても知られ、猪肉を味噌味で煮込んだ「ぼたん鍋」は、代表的な郷土料理です。
大勢のお客様に丹波篠山〜有馬温泉にお越しいただけますよう、龍泉閣スタッフ一同お待ち申し上げております。

篠山市

有馬温泉の北に向かって進むと、車でも、電車でも1時間少々で篠山に到着します。戦国時代に八上城が築城され、江戸時代初めには、八上城に代わって篠山城が築城された篠山盆地には、武家屋敷や商家の町並みなどが見られ、昔懐かしい城下町の風情を今に伝えています。地元で獲れた猪肉を味噌味で煮込んだ「ぼたん鍋」は、冬の篠山の代表的な郷土料理です。また、篠山は、栗・松茸・黒豆などの産地としても全国的によく知られています。日本六古窯の一つに挙げられる立杭焼きの窯元は、800年以上の歴史があって、地元の名産品として人気があります。

■有馬温泉〜篠山:約30km

電車の場合:神戸電鉄「有馬温泉」→「有馬口」→JR福知山線「三田」→「篠山口」(約1時間)

車の場合:有馬温泉→中国自動車道「西宮北IC」→「吉川JCT」→舞鶴若狭自動車道「丹南篠山口IC」→篠山(約1時間)

丹波市

丹波と篠山は、デカンショ節で対になって唄われていますが、20km程度離れています。2004年11月、柏原(かいばら)町・春日町・山南町・氷上町・市島町・青垣町の6町が合併し、丹波市となりました。柏原町には、徳川家光の乳母「春日局」が幼少期を過ごしたとされる、織田家ゆかりの城下町が残っています。また、パラグライダーや野外キャンプの拠点、木工細工や丹波布などの体験学習の施設もあり、ご家族連れに好評です。

■有馬温泉〜丹波(柏原):約50km

電車の場合:神戸電鉄「有馬温泉」→「有馬口」→JR福知山線「三田」→「柏原」(約1時間30分)

車の場合:有馬温泉→中国自動車道「西宮北IC」→「吉川JCT」→舞鶴若狭自動車道「丹南篠山口IC」→丹波(柏原)(約1時間20分)

篠山城大書院 武家屋敷安間家史料館 青山歴史村 歴史美術館 丹波古陶館 能楽資料館 兵庫陶芸美術館 丹波杜氏酒造記念館 ほろ酔い城下蔵 柏原藩陣屋跡 柏原歴史民族資料館・田ステ女記念館 河原町妻入商家群 篠山城跡 春日神社 興禅寺 八幡神社
丹波篠山の観光スポット(前篇:歴史探訪スポット)

ミュージアム巡り

篠山城大書院

明治維新後、城内の建物は全て取り壊されましたが、二の丸にあった大書院は、床面積740uもある大規模な本格的な木造城郭だったので、取り壊しを免れて小学校の校舎などに転用されていました。惜しくも1944年に焼失しましたが、その後2000年3月に復元され、資料館として内部が公開されています。篠山城の築城の様子や篠山藩の歴史などがパネル展示やビデオ、実物展示で紹介されています。

篠山城大書院 篠山城大書院 篠山城大書院

開館時間9:00〜16:30
休館日月曜日(休祝日は翌日)
入館料大人300円、高・大学生200円、小中学生100円
※「篠山城大書院」→「武家屋敷安間家資料館」→「青山歴史村」→「歴史美術館」の4館は、それぞれ徒歩数分の距離にあり、共通入館券で巡ることができます。
4館共通券:大人600円、高・大学生300円、小中学生150円
TEL079-552-4500

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武家屋敷安間家史料館

茅葺きで曲り屋形式の母屋と瓦葺きの土蔵が残っている、江戸時代末期の武家屋敷を公開しています。ここは、篠山藩中の標準的な家臣の住宅で、内部には安間家に残された古文書や日常の食器類や家具、篠山藩ゆかりの武具や史料などを展示しています。

武家屋敷安間家史料館 武家屋敷安間家史料館 武家屋敷安間家史料館

開館時間9:00〜16:30
休館日月曜日
入館料大人200円、高校・大学生100円、小中学生50円
※「篠山城大書院」→「武家屋敷安間家資料館」→「青山歴史村」→「歴史美術館」の4館は、それぞれ徒歩数分の距離にあり、共通入館券で巡ることができます。
4館共通券:大人600円、高・大学生300円、小中学生150円
TEL079-552-6933

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青山歴史村

旧藩主青山家の別邸で、長屋門などが残っています。併設されている史料館では、漢学書に関する版木約1200枚、源氏物語絵巻6巻、藩制始末略、狩野派の絵、ねずみ草紙など、全国的に見ても貴重な、江戸時代の文化を偲ばせる史料を展示しています。

青山歴史村 青山歴史村 青山歴史村

開館時間9:00〜16:30
休館日月曜日
入館料大人300円、高・大学生200円、小中学生100円
※「篠山城大書院」→「武家屋敷安間家資料館」→「青山歴史村」→「歴史美術館」の4館は、それぞれ徒歩数分の距離にあり、共通入館券で巡ることができます。
4館共通券:大人600円、高・大学生300円、小中学生150円
TEL079-552-0056

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歴史美術館

明治時代に篠山地方裁判所として使用されていた、日本最古の木造の裁判所です。1982年に篠山町の文化財に指定されました。戦国時代のヨロイ、カブトや江戸時代末期に藩の御用窯で焼かれた王地山(おうじやま)焼の陶器類や、篠山城主であった青山家に代々伝えられた由緒ある品々を展示しています。

歴史美術館 歴史美術館 歴史美術館

開館時間9:00〜16:30
休館日月曜日
入館料大人300円、高・大学生200円、小中学生100円
※「篠山城大書院」→「武家屋敷安間家資料館」→「青山歴史村」→「歴史美術館」の4館は、それぞれ徒歩数分の距離にあり、共通入館券で巡ることができます。
4館共通券:大人600円、高・大学生300円、小中学生150円
TEL079-552-0601

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丹波古陶館

丹波古陶館は、篠山城跡の東側、城下町の風情を残す妻入り商家群が立ち並ぶ一角にあります。鎌倉時代初めの創成期から江戸時代末期まで約700年にわたる丹波焼の代表的な陶器を年代・形容・釉薬・装飾などで分類し、展示しています。徳利や塩壺など素朴な生活雑器も見られます。

丹波古陶館 丹波古陶館 丹波古陶館

開館時間 9:00〜17:00(入館 〜16:45)
休館日月曜日(休祝日は翌日)、8月第4月曜〜金曜日、12/25〜1/2
入館料丹波古陶館・能楽資料館の共通入館券:大人700円、高・大学生500円、小中学生300円
TEL079-552-2524

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能楽資料館

能楽資料館 能楽資料館

全国で唯一の能楽専門の資料館として1976年に設立されました。室町時代から篠山地方に伝わる能楽関係全般に関する資料、および中世から近世にかけて作られた能面、狂言面を中心に装束、楽器、古道具、古文書、絵画、写真など能楽全般に関する資料などを収集・展示しており、日本における伝統芸能の一拠点となっています。

開館時間9:00〜17:00
休館日月曜日(休祝日は開館)、年末年始
入館料丹波古陶館・能楽資料館の共通入館券:大人700円、高・大学生500円、小中学生300円
TEL079-552-2524

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兵庫陶芸美術館

眺望のよい展望デッキ、地元の食材を提供するフランス料理店、風雅な茶室なども併設された美術館です。陶芸文化の振興を図るため、古陶磁および国内外の現代陶芸作品を展示しています。陶芸ワークショップや陶芸文化講座などの創作活動や学習事業も行っています。約4.9万uもある敷地には、展示棟や研修棟、工房、茶室などの施設があります。丹波焼を始め、三田焼、王地山焼、東山焼、出石焼、a平(みんぺい)焼など兵庫県内産の陶磁器を主にコレクションしています。

兵庫陶芸美術館 兵庫陶芸美術館 兵庫陶芸美術館

開館時間10:00〜19:00(入館 〜18:30)
※展覧会の金・土には、〜21:00まで開館する場合あり
休館日月曜日(休祝日は翌日)
入館料有料(展覧会やワークショップなど内容で異なる)、散策や休憩は無料
TEL079-597-3961

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丹波杜氏酒造記念館

丹波篠山の杜氏(とうじ)、つまり酒造りの職人に関する記念館が篠山城跡の近くにあります。酒造りの用具や資料を始め、代々の名匠が熟練した技と経験で美味しい酒を造ってきた工程を展示しています。冬の農閑期を利用して酒造りをするため灘五郷などに出稼ぎに行った杜氏は、最盛期には、全国各地に5千人余りもいたと言います。

丹波杜氏酒造記念館 丹波杜氏酒造記念館 丹波杜氏酒造記念館

開館時間10:00〜17:00
休館日年中無休
入館料協力金100円
TEL079-552-0003(篠山市商工観光課)

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ほろ酔い城下蔵

江戸時代さながらの酒造りの工程を見学できます。有馬桜の製造元である鳳鳴酒造が本社・工場と会長の私邸を改装・整備して、丹波杜氏(とうじ)による伝統的な日本酒の製造工程を紹介する「ほろ酔い城下蔵」を2001年にオープンしました。工場と住居は、創業期の1797年に建築され、1975年まで使用されていました。洗米場・釜場・麹室・槽場などの酒蔵が自由に見学できます。黒豆のワイン風リキュール「楼蘭」、モーツアルトなどの名曲を振動に変換し醸造した「夢の扉」などユニークな酒が販売されており、試飲もできます。

ほろ酔い城下蔵 ほろ酔い城下蔵 ほろ酔い城下蔵

営業時間9:30〜17:00
休業日火曜日
料金入場無料(酒蔵見学や利き酒ができます)
TEL079-552-6338

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柏原藩陣屋跡

柏原藩陣屋跡

1872年の廃藩置県まで存続した織田氏10代にわたる柏原藩主の居館跡です。1714年に織田信休が造営したもので、廃藩後は、小学校などに転用され、取り壊されたため、今では表御殿の一部と長屋門だけが残っています。1971年には、近世史上の貴重な遺構として国の史跡に指定されました。

柏原藩陣屋跡 柏原藩陣屋跡 柏原藩陣屋跡

開館時間9:00〜17:00(入館 〜16:30)
休館日月曜日(休祝日は翌日)、年末年始
入館料柏原藩陣屋跡・柏原歴史民族資料館の共通入館券:大人200円、中学生100円、小学生50円
TEL0795-73-0303(柏原町観光案内所)

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柏原歴史民族資料館・田ステ女記念館

柏原歴史民族資料館・田ステ女記念館

田ステ女は1633年に柏原(かいばら)藩に誕生し、「元禄の四俳女」の一人に数えられた著名な俳人です。「雪の朝 二の字二の字の 下駄のあと」という有名な俳句は、6歳頃の作だと言われています。19歳で結婚しましたが、42歳で未亡人となり、出家しました。66歳で亡くなるまで、女流俳人として活躍しました。彼女の300回忌を記念して、柏原歴史民俗資料館に「田ステ女記念館」が併設されました。田家に伝わる資料を主に展示しており、俳人であり、尼僧でもあったステ女の生涯を紹介しています。

柏原歴史民族資料館・田ステ女記念館 柏原歴史民族資料館・田ステ女記念館 柏原歴史民族資料館・田ステ女記念館

開館時間9:00〜17:00(入館 〜16:30)
休館日月曜日(休祝日は翌日)、年末年始
入館料柏原藩陣屋跡・柏原歴史民族資料館の共通入館券:大人200円、中学生100円、小学生50円
TEL0795-73-0177

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城下町の散策

河原町妻入商家群

篠山城の東南に位置する旧街道の面影を残した町並みには、約600mにわたって江戸時代の商家が当時と変わらぬ姿で軒を連ねています。妻入り中二階建てで瓦葺き屋根の立派な造りばかりです。間口は5〜8mと狭いのですが、奥行きは40m以上と細長い建物になっています。二面屋根の側面の三角壁の部分が切妻ですが、この壁の下から出入りする構造を「妻入り」と呼びます。この町並みには、能楽資料館や丹波古陶館、土産品店、骨董品店が立ち並んでおり、城下町の風情を存分に味わえます。

河原町妻入商家群 河原町妻入商家群 河原町妻入商家群

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篠山城跡

篠山城跡

1609年、藤堂高虎の縄張りによって、わずか半年で築城されました。小規模ですが、二重の桝形や二重三重の櫓のある堅固な平山城で、南馬出しは、土塁馬出しとしては日本唯一の貴重な馬出しです。明治維新後、大書院以外の建物は全て取り壊されましたが、濠や石垣などは築城時の面影を偲ばせ、「日本100名城」にも選ばれています。大書院も1944年に焼失しましたが、2000年3月に往時のままに忠実に復元され、資料館として内部が公開されています。満々と水をたたえた外堀に沿って約1千本の桜が植えられており、桜の名所としても知られています。また、毎年夏になると、三の丸広場で「丹波篠山デカンショ祭」が開催されます。

篠山城跡 篠山城跡 篠山城跡

開園時間9:00〜16:30
休園日月曜日(休祝日は翌日)
入園料無料(大書院は有料)
TEL079-552-3380(篠山観光案内所)

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春日神社

歴史美術館前バス停の直ぐ近くにあり、地元では「おかすがさん」と親しまれています。春の春日能と秋の祭礼では、京都の祇園祭に似た意匠の4基の神輿と9基の山鉾が小京都の雰囲気のある古い街並みを巡行し、ビルが立ち並ぶ京都の祇園祭よりも風情があると言われています。境内にある能楽殿は、1861年に篠山藩主によって建てられ、2003年には国の重要文化財に指定されています。春の「篠山春日能」では、桜の花の下で伝統的な能舞台で幽玄な能や狂言が演じられます。1952年に再建された絵馬堂には、旧拝殿に掲げられていた20数点の絵馬があります。中でも1649年に奉納された「黒神馬」は、狩野尚信の筆とされる写実的なもので、夜中に絵から抜け出して田畑の豆を食い荒らしたという伝説があり、この絵馬には金網が張ってありました。

春日神社 春日神社 春日神社

重兵衛茶屋

重兵衛茶屋

かつての京街道(山陰街道)の名残を伝える建物で、江戸時代には参勤交代の大名や旅人の休憩所として利用されました。篠山市の指定文化財です。

八上の一里塚

八上の一里塚

篠山城築城の折に、大手門を起点として、京街道に沿って一里ごとに松の木を植えて目印としました。

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興禅寺

興禅寺 興禅寺

1626年、明智光秀の重臣斎藤利三が居住した黒井城の下館の跡に創建された曹洞宗の寺です。今も水を湛えた長さ約80mの七間堀と高さ約5mの石垣を巡らせており、戦国時代の城砦の風情を残している所から、山上の黒井城とともに「黒井城跡」として国の史跡に指定されています。斉藤利三の娘「お福」は、ここで生まれ、3歳まで過ごしています。後に徳川家康によって三代将軍家光の乳母に登用され、「春日局」として大奥で権勢を振います。境内には「お福の産湯の井戸」や「お福の腰かけ石」があります。

興禅寺 興禅寺 興禅寺

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八幡神社

1024年に京都の石清水八幡宮の別宮として創建された神社です。1345年の戦乱で焼失し、再建された社殿も1579年に明智光秀の丹波攻めで再び焼失しました。現在の社殿は、1585年に豊臣秀吉によって造営されたもので、国の重要文化財に指定されています。鐘桜には、康応元(1389)年と天文12(1543)年という2つの年号が刻まれた銅鐘があります。境内にある三重塔は、1460年代に建立され、1815年に再建されたものですが、神仏習合で神社に建てられた珍しい仏塔で、銅鐘とともに兵庫県の重要文化財に指定されています。

八幡神社 八幡神社 八幡神社

織田家廟所

織田家廟所 織田家廟所

柏原町には、初代の織田信休から第9代織田信民まで、柏原藩の歴代藩主とその一族の墓所があります。この付近には、織田家の菩提寺もありました。

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丹波篠山の観光スポット(後篇:ご家族向けスポット)

有馬ナビ師走号では、丹波篠山の『歴史探訪スポット』をご紹介しました。引き続き、新年号では、丹波篠山の『ご家族向け体験スポット』を特集します。これからも、有馬温泉とその周辺の観光スポットをご紹介して参りますので、ぜひ、ご期待ください。(2008/11/30)

※このページは2008年11月に発行されたものです。
最新の有馬温泉と周辺観光地の情報は『龍泉閣日記』をご覧ください。
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