うろこの家は、外国人向け高級借家として建てられ、最初に一般公開された異人館で、現在、「国指定登録文化財」とされています。外壁に使われている、天然石のスレート板が重なっている様子が魚の鱗(うろこ)に似ているところから、"うろこの家"の愛称で親しまれています。
室内のインテリアも建築当時のままで、貴重なアンティーク家具や置物、欧州の王室ご愛用の陶磁器が飾られています。デンマークの陶器工房ロイヤル・コペンハーゲン、イギリス最古の窯で焼かれたペインティッド・フルーツ、ドイツのマイセンといった由緒ある高級陶磁器が燦然と輝いて並んでいる他、アール・ヌーヴォーのガレやティファニーといった、お洒落なガラス工芸品も見逃せません。
隣接の"うろこ美術館"では、主に西欧とロシアの近代・現代絵画を収集しており、世界的な巨匠の作品が展示されています。
ユトリロ特有の雰囲気のある「ミミの家」、日本でもファンの多いビュッフェの「アナベラ像」、自然主義のトロワイヨンの「フォンテンブロー 狩人のいる風景」などがお奨めです。3階には、ロシア絵画が展示されていますが、窓から神戸港や市街地が一望できるため、展望台としても人気があります。