明石の観光スポット

有馬温泉から阪神高速北神戸線を利用すると、約30分で源氏物語ゆかりの地である神戸市の西端に位置する舞子浜から明石にかけての海岸線が見えてきます。六甲山系が海岸線に迫っている地形から、古来、日本でも有数の風光明媚な場所として知られ、数多くの歌人や作家がこの地を舞台にした作品を書いています。また、明石市は日本の標準時の基準となる子午線が通っていることでも有名です。1998年に舞子浜に世界最大の吊り橋が開通して以来、この地域は淡路島および四国への玄関口になっています。
大勢のお客様に明石〜有馬温泉にお越しいただけますよう、龍泉閣スタッフ一同お待ち申し上げております。

橋の科学館 孫文記念館(移情閣) 明石市立天文科学館 日本徳利博物館・酒蔵資料館 明石市立文化博物館 舞子海上プロムナード(明石海峡大橋) 明石公園(明石城跡) 魚の棚商店街 時の道 八木遺跡公園 柿本神社(人丸神社) 月照寺 住吉神社 善楽寺 無量光寺 薬師院(明石ぼたん寺) 光源氏と明石
明石の観光スポット

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博物館巡り

橋の科学館

明石海峡大橋のたもとにある舞子公園の中に「橋の科学館」があります。ここは、1998年に大橋の開通と同時にオープンした博物館で、大橋に関する数多くの資料を収集し、分かり易く解説しています。風洞試験に使われていた全長40mの明石海峡大橋の模型や、夜間のライトアップに使用されている実物のライトなどを展示しています。また、200インチの大型スクリーンでは、3D映像で大橋建設の記録が上映されます。

橋の科学館 橋の科学館 橋の科学館

アクセスJR「舞子」駅、山陽電車「舞子公園」駅より海側へ徒歩5分
開館時間9:30〜17:00(入館は16:30まで)※季節により変更
休館日月曜日(祝日の場合は翌日休館)、1〜2月の火曜日、年末年始
入館料大人200円、小・中学生100円
※3館共通入場券:大人640円、小中学生320円
「橋の科学館」、「舞子海上プロムナード」、「孫文記念館」の3館に入場できます。
駐車場県営駐車場222台(1時間200円)
TEL078-784-3339

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孫文記念館(移情閣)

「橋の科学館」に隣接して、1984年に開設された「孫文記念館(旧称:孫中山記念館)」があります。近代中国の革命家・思想家であった孫文(字は中山)を顕彰する日本で唯一の施設です。1913年、彼が神戸を訪れた際に、貿易商の呉錦堂氏の別邸「松海別荘」において地元財界の歓迎会が開催されました。1915年、その別邸の東側に、正八角形で三階建ての中国風の楼閣が建てられ、八つの窓から六甲山、大阪湾、紀伊半島、淡路島、瀬戸内海、播磨灘と移り変わる情景を見られるというので、『移情閣』と名づけられました。その外観が六角形に見える所から、地元では「舞子の六角堂」と呼ばれ親しまれてきました。
1982年、移情閣が兵庫県に寄贈され、改修工事後、1984年に一般公開されました。1993年末に「兵庫県指定重要文化財」に指定されましたが、その後、明石海峡大橋の建設に伴う国道2号線の拡幅工事のため、一旦解体されました。解体工事中に阪神淡路大震災に遭遇しましたが、2000年に元の位置から西南に約200m離れた現在地に無事に復元され、翌2001年には、更に国の重要文化財に指定されました。

孫文記念館(移情閣) 孫文記念館(移情閣) 孫文記念館(移情閣)

アクセスJR「舞子」駅、山陽電車「舞子公園」駅より海側へ徒歩7分
開館時間10:00〜17:00 ※夏期(7/1〜9/30)9:30〜17:00
休館日月曜日(祝日の場合は翌日休館)、年末年始(12/29〜1/3)
入館料大人300円、小・中学生150円
※3館共通入場券:大人640円、小中学生320円
「橋の科学館」、「舞子海上プロムナード」、「孫文記念館」の3館に入場できます。
駐車場県営駐車場222台(1時間200円)
TEL078-783-7172

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明石市立天文科学館

明石市立天文科学館

日本標準時を決める「東経135度」の線上には、1960年に開館した天文科学館があります。館内には星空に関する資料や展示物の他に、旧東ドイツ製の大型プラネタリウムがあり、1日5回、約50分間にわたって、宇宙のトピックや星座にまつわる言い伝えなどを肉声での解説付きでお楽しみいただけます。玄関横を通る子午線上には、古代の水時計「漏刻(ろうこく)」および「JSTM(日本標準時子午線)」と記された時計塔があります。阪神・淡路大震災では、大変な被害を受けましたが、最新の映像音響設備を導入するなど全面改修し、3年後の1998年にリニューアル・オープンしました。明石海峡を一望できる16階の天体観測室には、口径40cmの反射望遠鏡が設置されており、月1回土曜日(11:00〜14:00)に、開催される天体観望会で公開されています。

明石市立天文科学館 プラネタリウム 漏刻(ろうこく) 軌道星隊シゴセンジャー

アクセスJR「明石」駅から東へ徒歩約15分、山陽電車「人丸前」駅より北へ徒歩3分
開館時間9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日毎週月曜日と第2火曜日(祝日の場合は翌日休館)、12/27〜1/4
入館料大人700円、中・高校生400円、小学生300円
駐車場約90台(2時間まで200円、1時間毎に100円加算)
TEL078-919-5000

日本子午線標示柱(トンボの標識)

日本子午線標示柱(トンボの標識)

天文科学館の時計塔を背景にして、月照寺の山門の手前に高さ約7mの「日本子午線標示柱」が立っています。柱の先端には、地球を象徴する球体の上にトンボが止まっているので、「トンボの標識」とも呼ばれます。日本の古名のアキツシマにちなんで、アキツ(トンボの古名)が選ばれました。1884年の万国子午線会議でロンドンのグリニッジ天文台を通る子午線が世界標準子午線と決まり、日本では、それを受けて1888年に丹後半島から明石を経て淡路島に至る東経135度が日本標準子午線と決まりました。1930年、京都大学の天体観測データに基づき、月照寺の山門前に子午線標示柱が立てられましたが、1951年にデータが修正され、約10m離れた現在地に移設されました。

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日本徳利博物館・酒蔵資料館

明石は、気候と良水に恵まれ、酒米の産地に近いため、300年以上の昔から酒造りが盛んに行われており、かつては神戸や西宮の「灘の酒」と肩を並べ、「西灘」と呼ばれるほどでした。江井島の一帯には、今も酒蔵が立ち並んでおり、黒い焼板と白い漆喰の壁が続く情緒のある街並みが当時の面影を伝えています。現在では、すっかり廃れてしまいましたが、明治時代の酒蔵を改装した複合施設「明石江井ヶ島酒館」には、徳利博物館と酒蔵資料館がある他、地酒や地ビールが飲めるレストラン“明石ブルワリー”やオーガニック・カフェも併設されています。
徳利博物館には、須恵器などの素朴な土器から備前焼、古伊万里焼といった郷土色のあるもの、金襴手や白薩摩といった豪華絢爛なものまで形も大きさも様々な約600点もの徳利が展示されています。徳利がズラリと並ぶ階段を上がった2階が酒蔵資料館で、桶や釜など酒造りに必要な数多くの道具類が酒蔵をそのまま改造した場所に展示されています。さらに、昭和30年頃の従業員の社員証、白黒テレビ、大昔のテレビドラマのポスター、自転車、行火などの往時の日用品まで並んでおり、タイムスリップした感じに捉われます。

日本徳利博物館・酒蔵資料館 日本徳利博物館・酒蔵資料館 日本徳利博物館・酒蔵資料館

アクセス山陽電車「江井ヶ島」駅より南へ徒歩約10分
開館時間平日11:00〜18:00(日・祝日10:30〜)
休館日年中無休
入館料大人300円、中・高校生200円、小学生100円
駐車場50台分(無料)
TEL078-948-2060

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明石市立文化博物館

明石市立文化博物館 アカシゾウの模型

91年に明石公園の東にオープンした博物館です。明石の歴史や産業・文化を8つのテーマ別に常設展示しています。「明石のあけぼの」コーナーでは、約200万年前に生息していたオスとメスのアカシゾウの巨大な骨格模型が2体並んでおり、「明石の漁業」コーナーでは、この地方特有の漁法を漁具とビデオで紹介しています。新春・春・秋の特別展、年4回程度の企画展では、美術・民俗・考古学・自然科学といった幅広い分野の展示を行っています。体験学習室では火おこしの体験や、十二単(ひとえ)やヨロイの試着ができます。

アクセスJR「明石」駅、山陽電車「山陽明石」駅より北へ徒歩5分
開館時間9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日毎週月曜日、第3火曜日(祝日の場合は翌日休館)
入館料大人200円、高校・大学生150円、小・中学生100円(特別展:特別料金)
駐車場24台(1時間まで無料)
TEL078-918-5400

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アウトドア派向けスポット

舞子海上プロムナード(明石海峡大橋)

明石海峡大橋 明石海峡大橋

1998年4月、明石海峡に全長3911mと世界最長の吊り橋が完成しました。橋げたを支える支間長も1991mと世界一の長さです。主塔の高さは海面上約300mあり、東京タワーとほぼ同じ高さです。明石海峡大橋の添加施設として同時に施工された「舞子海上プロムナード」は、海面からの高さ約47mで、陸地から約150m明石海峡へ突出している延べ約317mの回遊式の遊歩道です。8階の展望ラウンジには主塔の先端まで約300mよじ登った気分が味わえる展望カメラシステムがあり、「海上47mの丸木橋」ではスリル満点の体験ができます。また、海上レストラン「トムズカフェ舞子」では、大橋を眺めながらゆっくりお食事ができます。

舞子海上プロムナード 舞子海上プロムナード 舞子海上プロムナード 舞子海上プロムナード

アクセスJR「舞子」駅、山陽電車「舞子公園」駅より海側へ徒歩5分
開館時間9:30〜18:00(GW、夏休みは19:00まで)
休館日第2火曜日(祝日の場合は翌日休館)、12/29〜12/31
入館料大人300円(平日240円)、小中学生150円(平日120円)
※3館共通入場券:大人640円、小中学生320円
「橋の科学館」、「舞子海上プロムナード」、「孫文記念館」の3館に入場できます。
駐車場県営駐車場222台(1時間200円)
TEL078-785-5090(レストラン:078-787-5210)

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明石公園(明石城跡)

明石公園(明石城跡) とき打ち太鼓

JR「明石」駅から北へ徒歩6分の所に、明石城跡を中心とした総面積55万uの広大な都市公園があり、春は花見、秋は紅葉の名所として有名です。剛の池や正面広場の周辺に咲くソメイヨシノが見事で、全国の「桜名所100選」にも選ばれています。公園内には、剛の池を中心に野球場などのスポーツ施設が数多くあり、明石海峡大橋を望む展望台もあります。また、正門入口にある侍姿のロボット「とき打ち太鼓」は、観光客の人気を集めています。

明石城

明石城(別名 喜春城・きはるじょう)は、徳川幕府の命令で1619年に小笠原忠政が築城しました。当初より天守閣はなく城の4隅に櫓だけありましたが、明治維新後の廃城令により北側の艮(うしとら)櫓と乾(いぬい)櫓が解体されました。南側の巽(たつみ)櫓と坤(ひつじさる)櫓は現存しており、国の重要文化財に指定されています。阪神・淡路大震災で被害を受けましたが、99年には修復を終え、土・日曜日には、櫓の1階部分が公開されています。また、「日本100名城」および「阪神・淡路100名所」に選ばれています。

織田家長屋門

織田家長屋門

JR「明石」駅の北口を出て、明石城の堀に沿って西へ300m進むと、南側に織田家の長屋門があります。織田信長の叔父の家系の子孫が江戸時代初期に松平家に迎え入れられ、1632年に松平直明が明石城主となったため、織田家も明石に移り住み、明治維新まで家老職として仕えました。この長屋門は、武家屋敷の面影を残す貴重な建造物であり、明石市の指定文化財です。

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魚の棚商店街

明石は明石海峡や播磨灘に面しており、流れの速い潮流と複雑な地形によって出来た数多くの産卵場、育成場に恵まれています。「魚の棚」商店街は、“魚の町・明石”を代表する商店街の一つで、全長350mのアーケードには、魚屋を中心に練り物や塩干物を扱う店が約110店集まっています。この商店街は、約400年前の明石城築城の折に、剣聖・宮本武蔵が町割り(都市計画)をした城下町の魚町をルーツとしており、棚板の上に魚を並べて売る様子から地元では『魚の棚・うぉんたな』と呼ばれています。通りを歩くと、明石ダイ、タコ、アナゴ、イカナゴ、カレイ、スズキ、ヒラメと新鮮な海の幸がピチピチと跳ねている中を威勢のいい呼び声が飛び交い大変賑やかです。また、タコ飯や、鯛めし、アナゴ丼、イカナゴのクギ煮、明石焼きなどの明石名物も沢山並んでいます。

魚の棚商店街 魚の棚商店街 魚の棚商店街

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時の道

時の道

『時の道』は、山陽電鉄「人丸前」駅から天文科学館、文化博物館、明石公園(明石城跡)、魚の棚を経てJR・山陽電鉄「明石」駅までを結ぶ緑一杯のプロムナードで、「阪神・淡路100名所」にも選ばれています。明石の歴史と文化に触れる回遊路は、全長4.3kmで、約1時間半の散策コースです。各スポット間の所要時間を下記にご参考用として示していますが、一般的な目安であり、個人差がありますので、ご注意ください。

時の道 ルート

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八木遺跡公園

八木遺跡公園

山陽電鉄「中八木」駅から徒歩約5分で2004年にオープンした「八木遺跡公園」に着きます。東西に帯状の切り立った崖が続くので屏風ヶ浦海岸と呼ばれる、アカシゾウ化石および 明石原人化石の発見地の近くにあり、明石海峡や淡路島を一望する素晴らしい景色を楽しめる海浜公園です。お子様向きの遊具施設や古代人の住居跡をモチーフとした休憩施設があります。遺跡公園から東へ「浜の散歩道(播磨サイクリングロード)」を行くと、「海亀の産卵地」の立て札があり、その少し先の砂防壁には約100mにわたって明石の歴史を示すモザイク画が続いています。公園から東に向かうと、直ぐ「明石象出土地」の標識があり、西200mの辺りに「明石原人化石発見地」があります。

アカシゾウの化石

アカシゾウの化石(大阪市立自然史博物館)

1936年、明石の海岸で約200万年前のゾウの化石が発掘され、アカシゾウと命名されましたが、その後、アケボノゾウと同種と分かりました。現存のアジアゾウ、アフリカゾウとは別グループのステゴドンという絶滅したグループに属します。体長は約1.5〜2mで、ゾウとしては小型ですが、1m程の長い牙を持つ最古のゾウだとされています。1960年、地元の中学生がこの崖からゾウの牙の化石を発見し、その後、約6年間で97点に及ぶ、ほぼ1頭分の化石を独力で発掘しました。化石を寄贈された大阪市立自然史博物館が引継いで、1966年にアカシゾウの全身骨格標本を完成させました。

明石原人の化石

明石原人発見地

1931年、アマチュア考古学者の直良信夫氏が明石の海岸で腰骨の人骨化石を発見しましたが、学界から認められないまま、1945年5月の東京大空襲で焼失してしまいます。唯一残された石膏模型を研究した長谷部言人博士が1948年に「明石原人」として発表しましたが、その後、縄文時代以降の人骨であるという説も発表されたため、1985年、国立歴史民俗博物館の春成秀爾助教授が発掘調査を行った所、この古代の地層から木器やメノウ製石器などを発見したため、現在では、ここが6〜7万年前の旧人の住んでいた遺跡であったと見られています。

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お寺と神社

柿本神社(人丸神社)

柿本神社(人丸神社) 柿本神社(人丸神社)

山陽電鉄「人丸前」駅から徒歩約5分の所に人丸山公園があり、明石海峡大橋を一望できる公園内の高台には、万葉歌人である柿本人麻呂(後に柿本人丸とも呼ばれました)を祀る神社があります。878年、和歌を好んだ月照寺の覚証和尚が寺の背後に人麻呂を祀る祠を建立しました。当初は、現在の明石城址にありましたが、1621年に至って人麻呂を歌聖として崇敬していた明石城主の小笠原忠政が明石城を築城するにあたって、月照寺と人麻呂の祠を現在地に移しました。1871年の神仏分離令によって、月照寺の人丸社は、寺から分離されて柿本神社となりました。
地元では、安産や火除けなどにご利益がある「人丸神社」として有名ですが、特に、お花見シーズンには、観光客で賑わいます。人麻呂は、奈良時代の宮廷歌人で、万葉集や古今集など合わせて400首以上の和歌を詠んでおり、「天ざかる ひなの長通ゆ 恋ひ来れば 明石の門より 大和島見ゆ」など明石で詠んだ歌もあります。

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月照寺

月照寺

JR「明石」駅から東へ800m、天文科学館の北側に曹洞宗の人麿山月照寺があります。812年、弘法大師が明石を訪れた際に、赤松山(後の明石城本丸)に楊柳寺を創建しました。887年、楊柳寺の覚証和尚は、大和の広安寺より船乗十一面観世音を勧請して寺号を月照寺と改めました。1621年、寺の境内に明石城が築城されたため、現在地に移されました。
桃山時代風の豪壮な山門は、元来が伏見城の薬医門で、明石城の切手門として移設された後、さらに明治初年に現在地に移設されたもので、明石市指定文化財です。

亀の水

亀の水

月照寺の表参道の近くに播磨三名水の一つとされる「亀の水」があります。水晶のようにきれいで、滑らかな深い味わいの名水を求めて遠方からも大勢の人々が訪れます。人丸山から涌き出る霊泉が「亀の口」から流れ出ており、かつては「長寿の水」とも呼ばれていました。手水鉢は常陸国の役人であった飯塚宣政が1719年に寄進したものです。

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住吉神社

住吉神社 住吉神社の藤の花

山陽電鉄「魚住駅」から徒歩約7分の所に、藤の花の名所としても有名な住吉神社があります。5月上旬が藤の花の見頃です。住吉大神は、神功皇后によって摂津国(現在の大阪)の住吉に祀られましたが、住吉大社神代記によれば、住吉大神より「播磨国に渡り住みたい。藤の枝の流れ着く所に祀れ」との託宣があり、藤の枝を海に浮かべると、魚住に流れ着いたというので、464年に明石の魚住に住吉大神を勧請したと伝えられています。
海に向かって立つ鳥居から楼門、拝殿、本殿が一直線に並ぶのは東播磨の神社の典型です。豪壮な楼門および境内にある能舞台は、ともに明石市の指定文化財です。能舞台は、明石市内に残る唯一のもので、初代明石城主の小笠原忠政が1627年に建立したものです。毎年5月1日にここで能楽会が催されます。

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善楽寺

善楽寺 平清盛の供養塔

JR「明石」駅より市バスに乗り、「大観橋」バス停で下車すると、直ぐに善楽寺(ぜんらくじ)に着きます。善楽寺というのは、戒光院・円珠院・実相院という3寺院の総称です。戒光院は、大化年間(645〜650年)に法道仙人によって創建された、明石で最古の寺と伝えられており、その境内には、平清盛がこの寺を再興した所から平清盛の供養塔と伝えられている石造の五輪塔があります。また、円珠院には、明石城の築城時に城下町の町割りをした剣聖・宮本武蔵が作庭したと言われる枯山水の庭園の一部が残っています。この庭は、ひょうたん型の池を中心とした枯池枯山水庭園で、水墨画を思わせる落ち着いた佇まいで、散策にオススメです。

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無量光寺

無量光寺

JR「明石」駅より市バスに乗り、「大観橋」バス停で下車し、約10分海辺に向かって歩くと、左甚五郎の作と伝えられる無量光寺の総ケヤキ作りの山門が見えてきます。明石西国第2番観音霊場となっている浄土宗本派の寺ですが、光源氏ゆかりの寺として有名です。江戸時代に文学好きだった明石藩主の松平忠国によって、源氏物語にちなんだ名所が次々と創作されました。この辺りに光源氏の屋敷があり、月見を楽しんだと伝えられた所から“月見寺”とも呼ばれています。小さな赤色の「源氏稲荷」が寺の左手の片隅に祀られています。文学者間では有名な寺とされ、武者小路実篤や有島武朗、倉田百三などがこの寺を訪れました。

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薬師院(明石ぼたん寺)

薬師院(明石ぼたん寺) 薬師院(明石ぼたん寺)

山陽電鉄「魚住駅」から西に約15分歩くと、二見港の近くにある「ぼたん寺」として有名な薬師院に着きます。8世紀頃、行基上人が明石を訪れた際に錫杖を地面に突き立てると霊水が湧き出し、中から薬師如来の尊像が現れたため、薬師院を創建したと伝えられています。薬師院は牡丹の名所で、4月下旬には樹齢140年以上の牡丹が赤、白、ピンク、紫など色鮮やかな花を咲かせます。薬師院での牡丹の栽培は約300年前に20株ほどが植えられたのが始まりで、現在では50種2000株以上の牡丹が植えられています。花の見頃は、4月下旬〜5月上旬頃です。

開園時間 9:00〜17:00 鑑賞券350円

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光源氏と明石

明石の風光

源氏物語の中では、明石の浦は光源氏の従者によって「ゆほびかで、明るく美しい土地です」と、紹介されています。『ゆほびか』とは、穏やかでゆったりと豊かな様子や人柄の奥ゆかしい様子などを意味します。
白砂青松の地である明石の浦を舞台にして、光源氏と明石入道の娘“明石の君”との恋が成就し、“明石中宮”が生まれます。源氏物語によって、明石の浦は風光明媚な月の名所として全国的に有名になります。その後、松尾芭蕉を始め、武者小路実篤や有島武朗、稲垣足穂などの近代作家まで数多くの文人墨客が明石の風光を愛して訪れました。

源氏物語

[原文]
近き所には、播磨の明石の浦こそ、なお、殊に侍れ。なにの、いだり深き隅はなけれど、ただ、海の面を見渡したなむ、あやしく、こと所に似ず、ゆほびかなる所に侍る。

[与謝野晶子訳]
近い所では、播磨の明石の浦がよろしゅうございます。特別に変わったよさはありませんが、ただ、そこから海の方を眺めた景色はどこよりもよくまとまっております。

朝顔光明寺

朝顔光明寺 月見の池

本堂は鉄筋コンクリート造りですが、光源氏が「秋風や 波やこすらむ 夜もすがら 明石の浦の 月の朝顔」と詠んだと伝えられる「月見の池」が門を入ってすぐ左手にあります。

善楽寺

善楽寺 明石入道の碑

光源氏の子を生んだ「明石の君」の父、明石入道の「浜辺の館」があったと伝えられており、境内には「明石入道の碑」があります。

無量光寺

無量光寺 蔦の細道

光源氏の「月見寺」と言われており、寺の前には、光源氏が“明石の君”の住む「岡辺の館」へ通ったとされる「蔦の細道」があります。

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有馬ナビ文月号では、ご家族連れのご旅行の際のオススメ・スポットとして、明石海峡大橋周辺および明石市の観光スポットについてご紹介しました。次回の有馬ナビは、“葉月・長月合併号”として、「有馬〜神戸の夜景マップ」を大特集します。これからも、有馬温泉とその周辺の観光スポットを引き続きご紹介して参りますので、ぜひ、ご期待ください。(2008/6/27)

※このページは2008年6月に発行されたものです。
最新の有馬温泉と周辺観光地の情報は『龍泉閣日記』をご覧ください。
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